就業規則ナビ>労使トラブル事例>労使トラブルその2
相談その2 退職時に一斉に有給休暇
よくある事例 有給休暇
まもなく退職するYは、会社に5年ほど在籍していたために、有給休暇も繰越で15日ほど持っている。
これをどのように使おうか・・・とりあえず今月末が退職日だから10日で残りは有給消化しようと考えていた。Yは大手企業出身であったため、当然の権利であると考えた。
さてこの会社は、OA機器を販売する会社で、従業員も8人の中小零細企業である。社長は、Yの担当する事業所へ新人といっしょに最後の挨拶回りを考えたが、ベテランのYにできるだけ営業に専念してもらいたかったため、社長もまた有給休暇を一斉に請求してこられるなど考えていなかった。
退職月に入り、しばらくしてYは社長に今週一杯で会社に来るのは最後にして、残りは有給消化に充てる旨を伝えた。
しかし顧客を300件ほど持つYの引継が全くできていないため、社長は引継をしてもらいたいので有給は控えてもらいたい、会社もそんな余裕はないと意思表示をした。
「いやいや社長、何をおっしゃっているのでしょう?私は今週一杯で有給休暇を行使しないと、権利がなくなってしまいますので、申し訳ないですが、無理です。」
「そうはいっても、うちの会社で退職時、そんなことした奴はいないからダメだ」
「それなら労働基準監督署に行きます。」
「なぜそんなことをいうのか」
「それなら引継業務をしますから、それにあてる日数分は、別途有給休暇の買取をしてください。」
社長もいくぶんの退職金、賞与もあるため、これ以上の出費を嫌い曖昧な回答をした。
「社長申し訳ないのですが、田舎の親の体調が悪いので、会社に行けません」・・
そのままYは二度と会社に来ることはなかった。